昨日のバスガイド日記の続きになります。山代温泉で一泊した翌日、金沢観光に向かいました。山代温泉から兼六園までだと1時間少々で行くことができます。
時間帯と出発場所によっては、国道8号線バイパス・産業道路経由で行くこともありますが、山代温泉からそのまま金沢へ行く場合、観光バスは高速道路を使っていくのが普通です。北陸自動車道に片山津ICから入ります。米原方面から山代温泉に向かう場合は加賀ICで降りますが、金沢方面へは片山津ICを利用します。
降りるICは普通金沢西ICです。この日はドライバーが金沢森本ICから行くと・・・。たしかに金沢西から兼六園に向かうと混んでいることが多いですが、30分もかかるということはありません。金沢森本ICは金沢西からまだ2つ先のICです。もう富山県が目の前というICなのでかなり遠回りです。もちろん通行料金も変わってきます。富山県側からなら何も問題ないですし、これが通常でしょうが、時間的にもほとんど変わらないのでかなり疑問に思いましたが、ドライバーの考えもあることですから何も言いませんでした。
ちなみに能登半島へ行く場合は、米原方面からであっても金沢森本ICを利用します。これは急がば回れで妥当なルートです。時間的にもこれが一番早いルートになります。
金沢森本ICは山側環状というバイパスに直結されているため、これを利用すれば金沢市内にも能登方面にも早いルートになります。たしかに金沢森本ICから兼六園までは10分ほどで行けるので、渋滞が嫌いな人や時間の遅れを気にする場合はここから兼六園に向かうのも良いかも知れません。
兼六園
言わずと知れた兼六園。ここは説明は省かせてもらいます。
金沢には数カ所の県営駐車場があります。兼六園に行く場合は県営兼六駐車場を利用するのが便利です。ただし観光バスの場合は直接この兼六駐車場に入ることはほとんどありません。修学旅行などバスの台数が多い場合や外国人観光客を乗せたバスは、この駐車場で乗降してもらい歩いて兼六園へ向かうことがありますが、通常は兼六園の内外にあるお店の前で乗降してもらいます。
この日は寄観亭という兼六園内にあるお店を利用して、内部を案内してもらいながら散策する予定でしたので、桜ヶ岡口に車を停めてお客様に降りてもらった後に県営駐車場に回送です。兼六園内は専門ガイドさんが案内するのが普通なので(団体の場合)、バスガイドが同行することはありません。
出発時に迎えに行った時に、急いで写真を撮ってきました。
三名園のひとつ兼六園のシンボルとされるのが、下の写真の右端に移っている「
徽軫(ことじ)灯籠」です。この眺望台は団体写真の撮影場所でもありますので、兼六園を代表する景観だと思っていいでしょうね。
約1時間の観光のあと、すぐ近くにあるひがし茶屋街に移動です。
ひがし茶屋街
茶屋街はちゃやがいと読みます。この呼び方は平成元年頃から生まれたそうで、一般的にはちゃやまちと呼ぶ方が多いのですが、金沢ではこの呼び方を定着させようと、ガイドブックや観光協会のホームページで「ちゃやがい」とふりがなを付けています。
金沢には茶屋街が3つあり、にし茶屋街、主計茶屋街とこのひがし茶屋街です。中でも一番格式があったのがこの東茶屋街で、今も昔のおもかげを残したお茶屋建の古い家や料亭が軒を連ねており、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
志摩は文政3年(1820)に建てられた料亭で、現在は一般公開している重要文化財の建物です。(有料) お茶屋独特の作りと雰囲気を見ることができます。
ひがし茶屋街の駐車場は浅野川大橋の近くの国道359号線沿いにあります。観光バスはひがし茶屋街前信号の向かい側に専用駐車場があります。
上の3つの写真は観光バス駐車場から3方向を撮影したものです。わかりにくいですが、右端の画像の奥に写っているのが浅野川大橋です。真ん中の画像は茶屋街へ向かって入る道で、この道をほぼ突き当たりまで行くと、茶屋街の入口に出ます。これもわかりにくいですが、左の画像にきんつばの中田屋さんの看板が写っています。1分ほど歩いたところにあるお店で、私の好きなきんつば屋さんです。
よくタクシーの運転手さんが紹介しているのを見かけます。普段からきんつばの好きな人よりも、それほど甘い物好きでない人にお勧めです。甘さを控えたここのきんつばは一般向けきんつばと言っても良いと思います。物は試しにぜひ一度味わってみてください。私はここのきんつばが好きで、この日も買って帰りました。
浅野川 梅ノ橋
この画像は数年前に撮影したものです。金沢を流れる浅野川にかかる橋で、泉鏡花の「義血侠血(ぎけつきょうけつ)」(滝の白糸)の舞台となった橋で、この橋の近くに滝の白糸の像があります。
石川さゆりさんの滝の白糸の歌でも有名になりましたが、原作は泉鏡花の「義血侠血」で、その主人公の水芸人「滝の白糸」の像です。ボタンを押すと扇の先から水が出るようになっています。最近は水芸人と言ってもわからないかもしれませんね。私も実際には見たことはありません。子供の頃にテレビで見たことがあるくらいです。
ひがし茶屋街からこの梅ノ橋まではすぐ近くなのですが、やみくもに歩くと迷子になってしまいます。金沢の町は城下町の様子がよく残っており、戦災にあっていないために道が昔のままです。城下町の町作りは敵の侵入に備えて、わざと迷いやすく作ってあるため、地元以外の人間が裏通りを歩くと、本当に迷子になってしまいます。曲がりまっすぐと呼ばれるように、真っ直ぐに歩いたつもりでも自然に曲がっているので方向が変わっていたり、また袋小路も多いので、行ったり来たりしているうちに本当にどこを向いているのかわからなくなってしまうんですね。
恥ずかしながら私は一度、ひがし茶屋街から梅ノ橋に行こうと、30名以上のお客さんを連れて先導しながら迷子になってしまったことがあります。サービスのつもりが行ったり来たりになって、言い訳に苦労した苦い思い出が・・・。
それ以来、金沢に行って自由行動がある時は、裏通りはなるべく歩かないようにとご案内させていただいてます(笑)。